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紅光

Author:紅光
紅光(男、54歳)です。
2013年12月にスキルス性胃ガン(ステージIV)の告知を受け、闘病生活が始まりました。

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報道に対する違和感

今朝、ガンの早期発見に関する報道がありました。その報道の中で、自らガンを体験した女性らが学校で行っている「いのちの授業」の模様を流していました。

報道は、報道する側の都合の良いところだけを切り取るため、放送された部分は前後の脈絡から切り離されて一人歩きしていきます。

取材を受けた側は、予め放送前に報道側の意図等を確認し、訂正を求めるなどできる場合もあります。しかし、それができずに放送されてしまった場合には、放送後にその放送を観た視聴者に対して捕捉したり修正したりすることはできません。

「いのちの授業」は、早期発見の重要性を説く授業ではなく、もちろん早期発見を含みますが、命の大切さを説く授業です。私は、そう解釈しています。

私は、その「いのちの授業」を実際に受けたわけではないので、断定的なことは言えませんが、「いのちの授業」を行っている方達を知っており、その活動内容を少しは理解しているつもりです。

命の大切さを説く授業の中から「早期発見」だけを切り出されたら、授業の趣旨や、授業を行っている方達やその授業を導入した学校側の想いが全く異なってしまいます。そのような報道の仕方に対して、大変に残念に思います。

先日も、ある報道番組の特集の中で、ピロリ菌を退治することによって胃ガンはなくなるというような趣旨の発言をしている医師がいました。

確かにそうなのかもしれません。しかしながら、この医師の「胃ガンでなくなるのは不必要な死」という物言いには強い違和感を憶えました。

この医師は、ピロリ菌を退治することによって胃ガンになるのを予防することができ、胃ガンに罹患する人がいなくなるから、胃ガンで死ぬということはなくなる、ということを言いたかったのだと思います。

しかし、私や、スキルス性胃ガン患者・家族会 希望の会の会員のように、実際に胃ガンに罹患している患者やその家族、あるいは胃ガンで家族を失った遺族にとって、この医師の発言は、ピロリ菌を退治していないおまえ達が悪い、胃ガンで死ぬのは無駄な死なんだ、と聞こえます。

決して無駄な死ではありません。どの方も、闘病に苦しみながらも懸命に自分らしく生きています。残念ながら亡くなってしまっても、最期まで自分らしく生きたのです。それなのに、ああいう言い方をされると、患者一人一人の生き様が切り捨てられ、あたかも無駄死にのような様相を呈してしまいます。

希望の会には、ピロリ菌がいないのにスキルス性胃ガンに罹患した会員がいます。当該報道の中でも言っているように、胃ガン患者の全員にピロリ菌がいるわけではありません。

また、ピロリ菌を退治すればスキルス性胃ガンを含む全胃ガンを予防できる、というようなナレーションがあったと思いますが、スキルス性胃ガンについてはピロリ菌との因果関係が不明との報告があったと記憶しています。

つまり、「ピロリ菌を退治すればスキルス性胃ガンを含む全胃ガンを予防できる」と断言できるレベルにはまだ達していないのではないでしょうか?。報道側の勇み足?。

また、スキルス性胃ガンは内視鏡検査では見つけにくいというようなナレーションがありましたが、テロップはスキルス性胃ガンは「内視鏡検査でも発見が難しい」となっています。「内視鏡検査では」と「内視鏡検査でも」では大きな違いがあります。

「内視鏡検査でも」であれば、内視鏡検査以外の検査、例えば胃バリウムX線検査でも発見困難という話になりますが、「内視鏡検査では」となると、内視鏡検査以外の検査、例えば胃バリウムX線検査なら発見できるというような意味が含まれてきます。

確かにスキルス性胃ガンを見つけるのに適しているのは、内視鏡検査よりも胃バリウムX線検査である、と言い切る医師もいます。しかし、胃バリウムX線検査で見つかるのはステージIIIやステージIVの進行胃ガンの状態です。

スキルス性胃ガンの場合、そのステージで発見されたのでは、根治は難しいのが実情です。ステージIVでは根治手術を行うことができません。ステージIIIでも術後の再発率は非常に高いです。

しかしながら、スキルス性胃ガンを知っている医師が内視鏡検査を行えば、もっと早期にスキルス性胃ガンを見つけることができます。

同じスキルス性胃ガンの内視鏡検査画像を見ても、スキルス性胃ガンを知っている医師は正しくスキルス性胃ガンと見抜くことができますが、スキルス性胃ガンを知らない医師、スキルス性胃ガンの内視鏡画像を見たことがない医師は胃炎と診断します。実際に、私の場合がそうでした。

それなのに、ナレーションであえて「内視鏡検査では」と言うあたり、報道側の何らかの意図を感じます。また、このナレーションにより、視聴者を間違った方向へ導くのではないかと危惧しています。

報道の途中で抗がん剤の有効性について触れているにもかかわらず、最後に「私の周りには抗がん剤に否定的な人達がいる」と言うような締めをしていました。結局、抗がん剤をしない方が良いのかも、というような感覚を視聴者に刷り込んでしまったのではないか、と危惧しています。

非常に内容に不満を感じた報道でした。

いずれにしても、ガンに関する正しい情報を発信したいという報道側や医師達の姿勢には賛同しますが、患者や家族や遺族を傷つけるような、血の通っていない発言は控えていただきたいと思います。

どのような発言が患者や家族や遺族の感情を逆撫でするのか、編集の際には、近親者や友人など、身近にいるガン患者のことを頭に思い浮かべながら良く考えていただきたいと思います。

以上、最近の報道に対して感じた私見です。

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